どうでもいい、今更昔話 “壁画”

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   壁画『天人降下』 絵描き 木馬武志、 絵描き 三木重人、 雑仕 深川和美

'1995の震災後3月中頃。解体前夜に3人で描いた3.8m×1.8mの壁画


■「耳を澄ませば、マーラーの『私はこの世に捨てられて』
Ich bin der Welt abhanden gekommen
「わたしは俗世から離れて」

私はこの世界から完全に離れてしまった
かと言って
もしあのままこの俗世にかかずらわっていたなら
多くの時を無駄にしたことであろう
この世界で私の消息は
既に長いこと不明のままだ
おそらく世間は私が死んだとでも思っているに違いない

世間が私を既にこの世の人でないと思っている事実など
実はこのわたしにとって
もうどうでもよいことなのだ

ましてやこの私に異論を唱える権利などありはしない
なぜなら私は本当に死んでしまったのだから
つまり
この俗世からは死んでしまったということなのだ

私は今 死んで
この世の喧騒から離れている
そして
ある静けさに満ちた場所で憩いを得ている
私はこの私だけの世界で
たったひとりで居るのだ

私の愛とともに
私の歌とともに


by mokuba-kobe | 2012-06-22 11:22